人の心を和ませ街の景観の貢献も出来る生垣にオススメの樹木について松戸市の設計事務所が解説致します!!

 

こんにちは、テンダーハウスです。

今週の日曜日は父の日ですね。

皆様はどのようなご予定を立てているのでしょうか😊

素敵な週末をお過ごしください。

 

樹木を並べて植え、敷地や窓の目隠しや境界の壁代わりにする【生垣】は古くから使用されてきました。

壁やフェンスですと無機質で冷たい印象になってしまう場所でも樹木を使用する事により優しい印象になります。

生垣の爽やかな緑の葉や色とりどりの花は目隠しとしての効果だけでなく

人々の心も和ませる美しい景色としても重要な役目を果たします。

しかしいざ生垣を作ろうと思っても、どんな木を選べばいいのか決められませんよね…😅

そこで今回は、生垣に向いている樹木や魅力、注意点などの解説をさせて頂きます!

 

●生垣とは?

 

敷地の境界に塀の代わりに植える植栽や樹木の事です。

隣接した住居との間に境界線代わりとして植えたり、道路から住宅内が見えないように目隠しとして植えた樹木や植栽の事を言います。

樹木や植栽の種類・高さ・植え方は様々で、目的や住居の形態に合わせて最適な生垣を施していきましょう。

例えば、外から室内を見えにくくする為に大きな木を一本だけ窓付近に植えたり

葉が密に茂る植栽を家の周りを囲むように何本も植える事もあります。

同じような言葉で【垣根(かきね)】があります。

近年は垣根と生垣の違いは曖昧になっていますが、垣根とは竹や木で作った壁の事です。

竹を一定間隔に並べて縄で縛りつけたものが良く使われます。

 

●生垣に適した樹木の特徴

 

🍁常緑樹

樹木は常緑樹と落葉樹に大きく分けられますが、生垣に適しているのは常緑樹です。

目隠しとして植えた木の葉が秋に全て落ちてなくなるとあまり意味がありませんよね?

また枝だけになった生垣は刺々しい印象や寂れた印象を与えてしまいます。

生垣には年中葉が茂っている常緑樹を選びましょう。

 

🍁生長が緩やか

生垣は壁の代わりとして、決まった幅・奥行き・高さを保つ必要があります。

お手入れ回数を減らす為にも、生長が緩やかな木を選ぶ事をオススメします。

 

🍁枯れにくい

植木として選ぶ木は、枯れにくいものを選ぶのは当然と思われるかも知れません。

その中でも特に生垣の場合は、同じ種類・同じ大きさの木を並べて植えるので、部分的に枯れると修復が大変になります。

出来るだけ水やりや施肥などのお手入れが少なくて済み、環境に左右されにくい品種を選ぶ事が大切です。

 

🍁虫がつきにくい

虫の中には毒を持つものや、葉を食い荒らしてしまう害虫がいるので

出来るだけ虫がつきにくい木を選ぶ事が大切になります。

特に虫が苦手という方は、あらかじめ調べておくようにしましょう!

 

🍁葉が密に茂る

生垣を壁や目隠し代わりに植える場合、葉が密に茂るタイプの木を選びましょう。

葉が大きく枝が少ないと、剪定した時や葉が落ちてしまった時に向こう側が透けて見えてしまうので

出来るだけ小さい葉で、細かく枝分かれする品種が好ましいです。

 

 

●生垣のメリット

 

🍁見た目が美しく季節を感じられる

生垣は生きた植物で出来ている為、人工的なブロック塀やフェンスよりも圧迫感がなく優しい存在です。

モミジやキンモクセイなどを植えれば、季節によって花や葉の様子が移り変わり

四季折々の景色を楽しむ事が出来ます。

生垣は目隠しや境界線としての役割も果たしながら、植栽の繋がりが作り出す美しい景観の一部として重要な存在です。

「家の庭は緑あふれる場所にしたい」と自然豊かな家にしたいのでしたら

人工塀ではなく生垣がオススメです✨

 

🍁外からの目隠しが自然に出来る

生垣は自然な存在として道路に隔たりを作る為、景観に溶け込みやすく違和感を残さない為

何気なくプライバシーを守れます。

一方で強固なブロック塀で家の周りを囲むと閉鎖感が出てしまいます。

また近隣の住民にとっては、異常に警戒されているイメージを持ったり

関係をシャットアウトされたと感じてしまう事もあります。

目隠しとしては完璧ですが人工塀特有の冷たさや物寂しさは否めません。

 

🍁防火・防風・防音の役割がある

家の周りに他の建物がない農地や開けた場所にある住宅は、雨風を遮るものがなく自然災害の強い力を受けてしまいます。

その為、家が受ける衝撃を軽減する為に壁のような役割をする生垣が使われます。

また、生い茂った葉は外からの音を反射させ、住宅内への音を届きにくくしてくれます。

樹木が水分を多く含んでいれば、火災の際に延焼を抑える働きもあり防火効果も期待出来ると言います。

 

●生垣のデメリット

 

🍁通行人を妨害してしまう事がある

歩道に大きく突き出したような生垣の枝を1度は見た事があると思います。

生垣は道路の境界線ギリギリに植えている事が多い為、剪定を怠るとすぐに敷地外にはみ出してしまう為です。

生垣の枝が道路に侵入する事で通行の妨害になります。

また、枝の存在に気付かずに通行人が怪我をしたり、枝が車体を傷つける事もあります。

 

🍁害虫が発生しやすい

生垣は対策をせずに放っておくと自然に害虫が発生します。

多少のクモや蜂が寄り付く事は何ら問題にはなりませんが、植物の養分を吸い取る生物が大繁殖してしまうと

生垣が病気にかかったり生長が悪くなり次第に枯れてしまいます。

例えば、毛虫やアブラムシは大量発生しやすい害虫です。

植物に悪影響を与えるだけでなく人体に接触すると蕁麻疹や肌荒れを起こします。

また、害虫だけでなくカビも要注意!!

糸状菌というカビの一種は褐斑病またはゴマ色斑点病という病気を発生させ、いずれ植物を枯れさせます。

感染力が非常に強く、放っておくと生垣全てに感染し手の付けられない状態になります。

 

🍁定期的なお手入れが必要となる

生垣が生長する時期にはハサミを使って枝を切り落としたり、量を減らす作業が必要になります。

日頃から水やりや肥料を与えるメンテナンスが欠かせません。

害虫対策は毎年冬の間に予防の散布薬を撒き、卵が孵化する春から夏にかけては何度も消毒散布を行いましょう。

発生してしまった害虫は1匹ずつ除去する必要があります。

植えたら勝手に大きくなるという事はなく、定期的なメンテナンスや毎日の管理・観察が大切になります。

 

 

●生垣にオススメの植栽

 

🍁イヌマキ

イヌマキは先述した”生垣に適した樹木の特徴”全てに当てはまる稀な樹木です。

半光沢の深い緑色をした5㎝程の細長い葉が青々と茂るイヌマキは

昔から生垣や一般家庭の庭園に使用されていました。

9月~12月に年1回、刈り込み剪定を行い形を整えるお手入れが必要です。

 

🍁レッドロビン

鮮やかな赤色の新芽が特徴的なレッドロビンは、生垣用と言っても良い程よく生垣に使用されています。

古くから親しまれてきた和種の【ベニカナメモチ】とあまり見た目は変わりませんが

レッドロビンはベニカナメモチに比べ虫が付きにくいというメリットがあります。

ただし、元気な株は勢いよく伸びるので、スペースが限られている場合はこまめな剪定が必要です。

基本的には年1回秋に剪定を行いますが、隣家との境界や道路沿いなどで

気になるという場合は年に2回、5月と10月に剪定を行うと良いですよ。

 

🍁キンモクセイ

秋に良い香りの花をつけるキンモクセイは、丸い形の中木として人気がありますが、実は生垣にも適した樹木です。

伸びにくく虫もつきにくいというメリットがありますが

きつく剪定すると葉の密度が減り、透けて見えてしまうというデメリットがあります。

剪定は年1回秋に行います。

 

🍁トキワマンサク

5月頃に花をつけるトキワマンサクは最近人気の樹木で、生垣としてもよく見かけるようになりました。

特にピンクの花をつけ、葉っぱや枝も赤みを帯びたベニバナトキワマンサクは

エクステリアのアクセントとして効果的です。

生垣にも適しており、年に1回秋に剪定を行う程度のお手入れで済みます。

ただし、葉の表面に細かい毛が沢山生えていて、人によってはかぶれるかもしれないという注意点があります。

小さいお子様が近くを通る場所では避けた方が良いかもしれません。

 

●場所によっては適している樹木

 

 

🍁カシノキ

カシは葉っぱがよく茂り、目隠しとしても重厚感が出るのでマンションやビルの生垣や植栽に使用されています。

ただし以下の注意点があるので、適切な管理が必要です。

・虫がつきやすい(イガラなど)

・病気になりやすい(ウドンコ病など)

・木が硬く枝を切るのに時間がかかる

お手入れ作業が多いので、広範囲の場合は植木屋さんに管理を任せる事がオススメです。

 

🍁カイヅカイブキ

昔は生垣などによく使用されていましたが、最近はあまり使われなくなった植木です。

虫がつきにくく葉もしっかりと茂りますがかなり伸びやすくて管理が大変なので個人宅にはオススメしません。

排気ガスを良く吸うと言われているので、年間管理業者にお手入れを任せられる工場敷地などにはオススメです。

 

🍁イヌツゲ

生垣に適した木の特徴で”生長が緩やか”という点を挙げましたが、ツゲは逆に生長スピードが遅すぎる木です。

小さい生垣や、限られたスペースに部分的に植えたいという場合にはぴったりかもしれませんが

大きくなる事を想定して余裕を持たせて植えると、空間が空いたままになる可能性があります。

またデリケートで枯れやすいというデメリットもあります。

 

●生垣に適していない植木

 

 

🍁ウバメガシ

葉が細かく生垣向きに見えますが、以下のようなデメリットがあります。

・枝が硬くお手入れがしにくい

・病気になりやすい

・切り口が茶色くなって汚い

 

🍁サザンカ

花もつき、光沢のある葉が沢山茂るサザンカも人気ですが【チャドクガ】という害虫がつくのでオススメではありません。

チャドクガは卵も幼虫も蛹も成虫も全てに毒のある厄介な毒虫で

直接触れていなくても風に乗って毒のある細かい毛が飛んでくる事があり危険です。

 

🍁プリペット

プリペットは可愛い葉や花がつく為人気があり、葉の密度も高いので生垣に使いたいという方も多いです。

ただし、以下のようなデメリットがあるのでオススメは出来ません。

・葉が落ちやすい

・伸びやすいので剪定が大変

・毛虫・青虫がつく

 

●生垣に必要な日々のお手入れ方法

 

🍁乾燥した際の水やり

樹木の生垣は、土が乾燥したら水をあげます。

土が湿っているときは水やりの必要はありません。

ただし、植え付けしてから1年程度はこまめに観察して水やりを行いましょう。

また、反対に水はけが悪いと根腐れを起こす品種もあります。

樹木の性格を知った上で適量の水を与えるようにしましょう♪

 

🍁肥料を与える

肥料は生垣の栄養剤です。

丈夫に育てる為に肥料で栄養のある土に仕上げます。

しかし、肥料をたくさん与えすぎるとかえってよくない事もあります。

ゆっくりと少しずつ効果を発揮するものが好ましいです。

与える時期は特に選びませんが、植木を植える前(元肥)、新芽が出る前(芽出し肥え)、花や実を付けた後(お礼肥え)と

生長のタイミングに合わせて与えると効果的です。

 

🍁害虫の予防と駆除

正しい対策を取れば害虫が大量繁殖する事はありません。

害虫が孵化する春前には消毒剤を利用して予防に努めましょう。

春から夏にかけては薬剤を散布したり、剪定をして害虫の繁殖を軽減させます。

発生してしまった害虫はこまめに駆除する必要があります。

 

 

今回は、生垣に適した樹木と管理方法について簡単にご紹介致しましたがいかがでしょうか?

園芸用といっても様々な樹木があり、用途や植える場所によっては向き不向きがあります。

お住まいの気候や植える場所の特性に合わせて、育ちやすい植栽を選ぶとメンテナンスの手間が減り管理がしやすくなります。

それぞれの場所や目的に合わせて、素敵なお庭に出来ると良いですね。

 

テンダーハウスでは、お客様のご希望に沿って設計・施工が行えるよう数度のプランニングを行い

大工経験のある一級建築士監督のもと自社一貫性でお住まいづくりのお手伝いをさせて頂きます。

また、月に1度の無料相談会も開催しておりますのでお気軽に松戸市の設計事務所・テンダーハウスまでお問い合わせください。