親世帯と子世帯が一緒に生活をする二世帯住宅にはどのようなメリットがあるのか?松戸市の設計事務所がご紹介致します。
こんにちは、テンダーハウスです。
二世帯住宅で暮らしたい人は数多くいらっしゃいますが
”いつも一緒に過ごしたい” ”プライバシーを大切にそれぞれで暮らしたい”
など、理想とする生活は様々です。
二世帯住宅の間取りは大きく分けて3種類になります。
今回は、それぞれの間取りのメリット・デメリットを解説致しますので
二世帯住宅をご検討されている方は参考にしてみてください。
○二世帯住宅とは
二世帯住宅とは、親世帯と子世帯というような2つの家族が一緒に生活をする住宅の事です。
二世帯住宅を活用した暮らし方に似ているもので同居などがあります。
しかし、二世帯住宅は1つ屋根の下で暮らすものの
それぞれの世帯で生活するスタイルの事を指す為、同居とは異なります。
※同居とは、寝室などの部屋以外は全て共用で2つ以上の世帯が1つの家族として同じ住宅に暮らす事を指します。
近年、少子高齢化や共働き家庭などの社会背景から
親世帯の通院や介護をサポートしたい
親世帯に子育てをサポートしてもらいたなどのニーズが増加し
二世帯住宅が注目されています。
○二世帯住宅の間取りは慎重に検討した方が良い
🏠介護
親世帯が高齢の場合、一緒に生活するとなると介護も必要になる可能性があります。
二世帯住宅を建てる際はバリアフリーにも配慮しておきましょう。
なお、二世帯住宅の新築時に親世帯から資金援助を受けると、一定額まで贈与税が非課税となります。
国土交通省ホームページに記載されておりますが
質の高い住宅の場合1,000万円、一般住宅の場合500万円までとなっております。
適用期限は令和4年1月1日~令和5年12月31日までに贈与されたものです。
受贈者の要件は
【贈与時に贈与者の直系尊属である事】
【贈与年の1月1日において18歳以上である事】
【贈与年の合計所得金額が2,000万円以下である事】
【贈与年の翌年3月15日までに、住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築・取得または増改築等をする事】
【贈与年の翌年3月15日までにその家屋に居住する事、又は、同日後遅滞なくその家屋に居住する事が確実であると見込まれる事】
があります。
※質の高い住宅の要件につきましては、いずれかに該当する事が必要です。
①断熱性能等級4以上もしくは一次エネルギー消費量等級4以上
②耐震等級2以上もしくは免震建築物
③高齢者等配慮対策等級3以上
🏠子育て
小さなお子様がいらっしゃるのでしたら、子育てしやすい環境も大切です。
一世帯住宅では、育児の負担の多くは母親にかかる事が多いですが
二世帯住宅でしたら親世帯にサポートしてもらう事ができる為
母親の負担を減らす事が可能になります。
また子世帯だけではなく、親世帯も孫の成長を日々間近で感じる事ができます。
しかし、親世帯が高齢だった場合、孫と遊んでいて段差から転倒してしまった…
というトラブルが起きない為にも段差を減らした間取りにするよう配慮する必要があります。
○二世帯住宅の代表的な間取り
🏠完全分離型
完全分離型の二世帯住宅は、親世帯と子世帯のそれぞれの住宅間が完全に独立しているタイプです。
玄関、リビング、キッチン、浴室はいずれも別で、世帯ごとにそれぞれ設けられています。
同じマンションの隣の部屋で生活するようなイメージになります。
完全分離型は上下の階に分けて分離する【横割り】と
隣居のように縦に分ける【縦割り】があります。
多く採用されているのは、外階段を設置して別フロアに暮らす横割りパターンです。
また、横割りでは親世帯が1階になるように設計されるのが一般的です。
●メリット
完全に生活空間を分ける為、プライバシーをきちんと確保する事が出来ます。
お互いの独立した生活を確保しつつ、必要な時にはすぐに顔を合わせられる安心感があります。
生活に必要な設備もそれぞれに用意している為
光熱費も各世帯でそれぞれ把握する事が出来ます。
また、将来的に一世帯になった際は、半分の住宅を賃貸として貸し出すのも1つの方法です。
間取りの自由度が高い事もメリットになります。
同居型や共有型の二世帯住宅は共有スペースが多い為
お互いに好きな設備や間取りを選べない事があります。
完全分離型はスペースが独立している分、それぞれの好みで決める事が出来ます。
●デメリット
住居を分けて生活に必要な設備を2つずつ設置するので、建築にかかる費用も高めになります。
他の二世帯住宅と比較して、住宅の為に確保しなければならないスペースも広めです。
また、完全分離型では生活空間を完全に分ける為
介護が必要になった時や、お子様の面倒を見てもらいたい時に
目が届きにくいのもデメリットに感じてしまうかもしれません。
🏠部分共有型(一部共用部)
親世帯と子世帯の生活空間を適度に分ける間取りです。
玄関やキッチン、水回りなどの一部の設備やスペースを共有します。
それぞれの世帯の考えや生活スタイルによって共有する範囲を決めていくので
間取りのバリエーションは様々です。
●メリット
部分共有型は、一部の設備を親世帯と子世帯で共有する為
ある程度近い距離で生活する事が出来ます。
世帯によって生活の時間帯が異なる場合でも
部分共有型でしたら他の世帯に遠慮せずそれまで通りの暮らし方の維持が可能になります。
また、完全分離型は設備をそれぞれの世帯で設置しなければなりませんが
部分共有型は一部のスペースを共有する為、費用を抑えやすくなります。
●デメリット
全ての設備を分けている訳ではない為
共有しているスペースではプライバシーを確保出来ない事もあります。
玄関を共有していれば帰宅の時間
浴室を共有していれば入浴の時間や使い方が気になる事もあるでしょう。
それらについてある程度ルールを設けるなど、お互いに配慮が必要です。
また、共有している設備があると費用を分担しにくくなります。
その為、どのような割合で費用を負担するかについては
あらかじめよく話し合っておく必要があります。
🏠完全同居型
生活に必要な住空間を親世帯と子世帯で共有するタイプです。
玄関やリビングをはじめ、キッチンや浴室などの水回り設備も共有します。
寝室のみ分離している間取りが一般的です。
●メリット
他のタイプの二世帯住宅では、生活に必要な設備を2つずつ設置しなければなりません。
しかし、完全同居型では生活に必要な設備を全て共有する為
費用を安く抑える事が出来ます。
また将来、一世帯になった時デッドスペースが発生しにくいのもメリットです。
完全同居型はLDKや水回り設備を1つのみ設けており
個室が二世帯分ある以外は一般的な一世帯向けの住宅とほとんど変わりません。
また、親世帯と子世帯の距離が近く、いつでも様子が分かる為安心感があります。
●デメリット
親世帯と子世帯が同じ空間で生活する為、それぞれの状況が常に良く分かります。
この点はメリットでもありますが、人によってはプライバシーを確保しにくいと感じるかもしれません。
また、設備を共有している為、費用を明確に分担する事は出来ません。
電気代や光熱費の負担で不満を抱える可能性もあるので
事前によく話し合っておきましょう。
○二世帯住宅の間取りのポイント
🏠プライバシー
家族であっても、見られたくない場面や干渉されたくない事もあります。
大人はもちろんの事、お子様も思春期になったら1人になれるスペースが必要です。
世帯によって活動する時間帯が異なる場合
小さな物音でもストレスに感じるかもしれません。
例えば、上下階で親世帯と子世帯の生活空間を分けるのでしたら
水廻りの設備は上下階で同じ位置になるようにしましょう。
こうした工夫をする事で、お風呂、トイレなどの水回りを使用しても
他の世帯で音が気になりにくくなります。
また、部分共有型の場合はどこまでのスペースを共有するかは
生活スタイルに合わせて決めましょう。
プライバシー性を高める為には、親世帯の寝室と子世帯の寝室を出来るだけ離す事もポイントです。
🏠バリアフリー
親世帯と一緒に暮らす上では、親世帯の老後の生活に備える事も重要です。
介護が必要になった時にリフォームを行うという考え方もありますが
間取りによっては後付けが出来ないケースもありますので
最初からバリアフリー対応をしておく事が大切です。
まず、親世帯が家の中を安全に移動できるように設計するようにしましょう。
高齢者の転倒は、大けがや寝たきりに繋がる危険性がある為です。
足腰が弱った時の為にホームエレベーターを設置したり
段差を減らし必要な場所には手摺を設置する事で転倒のリスクを減らします。
二世帯住宅を建てる際は、将来を見通して設備や間取りを検討し
長く安心して暮らせるようにする必要があります。
🏠家事分担
完全同居型や部分共有型の二世帯住宅では、親世帯と子世帯で共有する設備があります。
その為、家事を分担しながら作業しなければならない場面も少なからず出てきます。
二世帯住宅の間取りを考える時は、実際にどのように家事を分担するか
具体的なイメージをしておきましょう。
例えば、キッチンを共有しているならどちらが料理をするのか、皿洗いはどちらがするのか
浴室を共有しているのならどちらが掃除をするのかなどを決めておきましょう。
小さな家事の積み重ねはストレスになる事もあります。
🏠経済的分担
光熱費や水道代、一緒に食事をするのであれば食費など
生活にかかる費用の分担も話し合っておきたいポイントです。
後から配管やメーターなどを分けるには、改めて工事が必要になり
それぞれを引き直すとなると、費用は高額になってしまいます。
暮らし始めてからの費用負担についても考慮し
トラブルなく生活できるようにしましょう。
○まとめ
二世帯住宅の間取りを検討する際には、それぞれの世帯で生活スタイルが異なるので
ストレスが少ない間取りのパターンを選ぶ事が大切です。
また、現在の事だけでなく、将来を見据えて検討するようにしましょう。
各世帯の生活スタイルや希望するコミュニケーションの取り方を考慮しながら
ご自身やご家族に適した間取りを選択してください。
テンダーハウスでは、お客様のライフスタイルや家族構成を考慮し
設計・施工を承っております。
お子様たちが大きくなってから1人1人の部屋が必要になる
将来介護が必要になる、などを一緒にご相談しながら
夢のマイホームを手に入れるお手伝いをさせてください!!
お気軽に松戸市の設計事務所 テンダーハウスまでお問い合わせください。