しめ飾りを飾るご家庭は多いと思いますが、しめ飾りをなぜ飾るのか理由を知っていますか?しめ飾りを飾る理由について松戸市の建築士事務所がご紹介致します。
こんにちは、テンダーハウスです。
お正月に玄関や神棚に飾るしめ飾り(しめ縄飾り)。
しめ飾りを飾る事はあっても、なぜ飾るのか理由までは分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、しめ飾りの由来や意味、どんな種類があるのか、飾る時期、飾る場所などをご紹介致します。
○しめ縄・しめ飾りの意味と由来
そもそも正月行事というのは、年神様という新年の神様をお迎えする為の行事です。
年神様は家々にやってきて、生きる力や幸せを授けてくださると考えられています。
そこで、お正月が近付くとしめ縄やしめ飾りを施し、年神様を迎える準備をします。
🎍しめ縄(注連縄)
神様がいる神聖な場所と、それ以外の部分を区別する結界の役割を果たしています。
神社の拝殿や鳥居に取り付けられているのはその為です。
しめ縄がある場所には不浄のものや悪霊が入れないとされている為
魔除けのような役割もあります。
その由来は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)という太陽の女神が
【天の岩戸】と呼ばれる洞窟に身を隠してしまい
世界に多くの災いが起こった話があります。
困った他の神々が協力し、天照大御神を外に連れ出す事に成功した際に
再び天の岩戸に入らないようしめ縄で戸を塞いだとされ
【しめ】には神様の占める場所という意味があると言われています。
🎍しめ飾り(注連飾り)
しめ縄に縁起物などの飾りを付けたものを言います。
昔の人は、ご先祖様の霊が山や田んぼの神となり
お正月に年神様になってやってくると信じていました。
その風習から、神様をお迎えする為にしめ縄を飾り、神聖な場所に整えています。
○神社にあるしめ縄としめ飾りの違い
お正月に山から下りてくると考えられている年神様は
神社に祀られている神様とは別の神様です。
年神様とは、来訪神や穀物神、歳徳神などとも呼ばれ
地域で古くから信仰されてきた神様を指します。
神道が普及する以前から拝まれていた神様で、年神様の解釈は地域によって様々です。
いずれの神様もお正月に山から下りてくる為
木々の葉や縁起物をあしらう事でお迎えの気持ちを表しています。
○しめ縄・しめ飾りの種類
しめ縄やしめ飾りは、一般的な縄とは反対方向の左側にねじる、左綯い(ひだりない)で作る事が特徴です。
日本では、左が聖、右が俗と考えられている為
一般的な縄と神様に使う縄は区別する必要がある為です。
昔は、正月行事を取り仕切る家長がしめ縄を張っていましたが
時を経て段々と簡略化されていき、玄関先や神棚にしめ飾りを施すようになりました。
🎍ごぼう注連
ごぼうのような形をしたしめ縄です。
神棚向きで、神棚に飾る時は紙垂などを付けます。
また、神様から見た時に元の太い部分が左側になるように飾ります。
※人から見ると、向かって右側に元の太い部分が来ます。
🎍ごぼう注連+前垂れ
ごぼう注連に、前垂れ(藁の垂)を付け
裏白、紙垂、譲り葉、橙などを加えたしめ飾りです。
玄関先向きで、西日本で良く見られます。
🎍玉飾り
太いしめ縄を輪にしたものに
前垂れ、裏白、紙垂、譲り葉、橙、海老、扇など
色々な縁起物を付けたしめ飾りです。
玄関先向きで、東日本で良く見られます。
🎍輪飾り
細いしめ縄を輪にしたものに、譲り葉や紙垂を付けた小型のしめ飾りです。
部屋やキッチン、トイレなどの水回りに飾る他、門松と組み合わせて飾る場合もあります。
🎍橙(だいだい)
みかんのようなオレンジ色の橙は、別名ビターオレンジやサワーオレンジと呼ばれる果物です。
実が木から落ちにくく何年も実を付けたままにしている事もあります。
また、古い実が付いていても翌年には新しい実を付ける事から、子孫繁栄の象徴とされています。
読み方が先祖代々と同じ”だいだい”である事も、縁起が良いとされる理由の1つです。
🎍裏白(うらじろ)
裏白はシダ植物の一種で、暖地の山の中に生える大型の多年草です。
名前の通り、葉の裏が白く山の中に大群を作ってはびこります。
その大きさから生命力が強い象徴と言われたり
繁殖力の強さから子孫繁栄の象徴と言われたりしています。
🎍譲り葉(ゆずりは)
譲り葉は日本原産の常緑樹で、冬でも青々とした葉を茂らせています。
春の新芽が出るのを見届けてから古い葉が落ちる姿から
円満な世代交代や、子孫代々受け継がれていくなどの意味が込められています。
縁起物として、しめ飾りだけでなく記念樹として植えられる事もある樹木です。
🎍垂(しで)
垂は神の君臨や邪気を追い払う事を意味する飾りで
”四手”や”紙垂”と呼ばれる事もあります。
しめ縄に、藁で出来た”藁垂”を付け、その間にギザギザの形をした紙の垂を付けるのが一般的です。
垂の数は一般的には四垂ですが、特に決まりはない為
住んでいる地方の慣習に従うのが良いでしょう。
○しめ縄・しめ飾りを飾る時期
お正月の準備を始めるのは、12月13日のすす払いが終わってからと言われています。
すす払いとは今でいう大掃除の事で、江戸時代はこの日を大掃除の日と定めていたようです。
現代は、大掃除は年末と決まっている訳ではない為
13日以降早めに飾っても構いませんが、クリスマスが過ぎた25日以降に飾り始める方が多いようです。
ギリギリにならないよう、28日までを目安にすると良いでしょう。
ただし、29日は【二重苦】、31日は一夜飾りとなり縁起が悪いとされている為
できれば28日までに飾るのが理想です。
こうしてお正月の年神様をお迎えし
松の内(1月1日~7日、地域によっては15日まで)を過ぎたら外します。
関東地方は1月7日、関西地方は1月15日が一般的ですが
地域によっては8日までの所もあるようです。
○正月飾りの選び方
○しめ縄・しめ飾りを焼く日、捨て方
しめ縄・しめ飾りを外したら、地域や神社などで行われる左義長(どんど焼き)で焼き
正月行事に区切りを付けます。
左義長に持っていけない場合には、指定の場所に納めると焼いて下さる神社もあるので聞いてみましょう。
地域によっては、しめ飾りを回収してくれる所もあるようです。
それでも無理な場合には燃えるゴミとして出しますが
神聖なものなので、他のゴミとは別の袋に入れたり
紙に包んでからゴミ袋に入れる、清酒や塩で清めてからゴミ袋に入れたりすると気持ちが良いですよ。
○まとめ
お正月は年神様を迎えて新しい年の豊作や健康を祈る特別な日です。
年神様をしっかりと家に迎え入れる為に
掃除をしたり、しめ縄を飾ったりして準備を整えておきましょう。
本年のブログ更新は以上となります。
また、来年も皆さまに有意義な情報を発信できるよう
躍進して参りますのでどうぞよろしくお願い致します。
新年の無料相談会のご予定もお知らせいたしますので
お気軽に松戸市の建築士事務所 テンダーハウスまでお問い合わせください。
皆さま、良いお年をお迎えください。