住宅をオシャレに彩ってくれる薪ストーブについて松戸市の設計事務所が解説致します。
こんにちは、テンダーハウスです。
近年北欧家具の人気が高く、自然を感じられるような温かみのある内装やデザインに注目が集まっています。
そこで今回は、同じだと思われやすい薪ストーブと暖炉の違いや
薪ストーブのメリット・デメリット、費用の目安について解説致します。
▽薪ストーブと暖炉の違い
🔥素材や構造の違い
暖炉は、薪をくべるスペースが耐火レンガや石材で造られており
暖炉本体も壁面に埋め込まれています。
また扉がない為、炎の揺らぎや爆ぜる音、匂いなど暖かさだけでなく
冬らしい雰囲気を楽しむ事も出来ます。
一方、薪ストーブは鋳鉄製や鋼鉄製のものが多く
薪ストーブの本体も部屋の一角に据え置きという違いがあります。
🔥煙突の形状の違い
薪ストーブの煙突は室内から壁に入り、壁の内部を抜けて外に煙を出します。
暖炉の煙突は壁の中を通り外に抜け煙を出します。
🔥熱効率の違い
暖炉は燃費が悪く、薪を燃やして得られたエネルギーの90%は煙突から外に放出されてしまいます。
その為、暖炉は火の直接的な暖かさしか感じられず
部屋全体が暖まりにくいという特徴があります。
反対に薪ストーブは、鉄でできた本体が露出し扉で密閉しているので放射熱を発する事で
離れた所にも熱が届き、家全体が暖まりやすくなります。
薪ストーブの暖房方式は、蓄熱性があり火が消えてからもしばらく暖かさが続く【輻射式】と
速暖性があり早く暖まる【対流式】の2種類があります。
どんな風に家を暖めたいかイメージして決めると良いですよ。
▽薪ストーブのメリット
🔥暖房費がかからない
薪ストーブは、電気ストーブや石油ストーブとは異なり
遠赤外線の輻射熱で身体を芯から暖めてくれます。
更に暖かさが広範囲に広がる為、各部屋で暖房機器を使用する必要がありません。
また、災害時に停電してしまった時なども
薪ストーブなら電気なしでも使用できるのは心強いですね。
🔥調理に利用できる
暖房機器は基本的に室内を暖めるだけの機能しかありませんが
薪ストーブであれば、お湯を沸かしたり、ピザやお菓子を焼く事が可能です。
薪ストーブがあるリビングなど、家族がいる空間で料理を行えば
家族の会話も自然と増えて団欒の楽しみも広がります。
また、コンロで長時間調理する代わりに薪ストーブの上で調理を行う事で
光熱費の削減にもなります。
🔥環境に優しい
ガスや石油といった化石燃料は、燃やすと二酸化炭素を排出します。
二酸化炭素が増える事で地球温暖化を助長してしまう為
環境に良くないと言われ続けています。
一方で薪ストーブの場合、薪を燃やす事でこちらも二酸化炭素が排出されますが
大きな違いは薪を燃やす事で出る二酸化炭素は
木が生長する為に吸収したものだという事です。
つまり、もともと大気中に存在していたものであり
新たに作られたわけでは無いので環境に負担をかける事はありません。
🔥オシャレな部屋になる
薪ストーブは海外のインテリアというイメージもあり
設置すると存在感のあるオシャレな部屋になります。
どんな雰囲気の家とも相性が良く
設置するだけでレトロさが演出でき、温かみのある印象になります。
▽薪ストーブのデメリット
🔥暖まるまでに時間がかかる
薪ストーブはくべてから部屋が暖まるまで時間がかかります。
暖まった後の暖房効率には優れていますが
暖房を付け始めてすぐに部屋や家全体に熱が行き届くわけではありません。
家の構造や広さによって変わってきますが
薪ストーブで家全体を暖めるとなると2,3時間はかかってしまいます。
🔥初期費用が高い
薪ストーブ本体の値段もそうですが、煙突などを設置する為にかかる費用を総合すると
100万円いじょうかかってしまう事があります。
🔥メンテナンスが必要
薪ストーブの煙突には煤などがこびりつきやすいので掃除・お手入れが必要です。
シーズンが終了した際にストーブ本体を煙突のメンテナンスを行うのですが
特に煙突のメンテナンスに関しては、業者に依頼する場合も多いです。
また、薪の購入や薪を保管しておくスペースの確保など
通常の暖房機器と比較するとやや手間がかかってしまうという事を頭に入れておきましょう。
▽薪ストーブの費用目安
🔥薪の購入費用
もしも”薪は近隣の森で拾う”などの方法で調達できるようであれば
ランニングコストは原則無料と言えるでしょう。
しかし、薪割りや薪の乾燥、更に薪を1年半~2年乾燥させる為のスペースなど
手間や時間はかかります。
一方で薪を購入する場合は、1束=300~500円程が相場です。
1日あたり(1束約500円×3束使用の場合)1,500円程かかるので
1ヶ月で45,000円程の費用となります。
一冬(約4ヶ月)に必要な燃料費の合計は4~18万円程になるでしょう。
※ただし”寒い地域かどうか”や”断熱性の高い住宅かどうか”
などによっても薪の使用量は変動します。
🔥メンテナンスにかかる費用
薪ストーブを使用すると煙突内部に煤やクレオソート(揮発性有機タール)がこびりつくので
定期的なメンテナンスが必須となります。
業者に依頼する費用は3~6万円程です。
本体の状況や業者によって料金が異なるほか、出張費が別途発生する場合もあります。
目安としてはシーズンが終了するタイミングに1回程度ですが
シングル煙突の場合は内部にタールが溜まりやすく、1ヶ月に1回の掃除が必要になる事もあります。
▽自分で掃除する方法
薪ストーブの灰は炉床に1~2㎝の厚さを残し、他は取り除きましょう。
また、煙突だけではなく薪ストーブのドアガラスも掃除しておきます。
汚れが取れにくい場合はガラスクリーナーなどを使用しましょう。
▽まとめ
いかがでしょうか?
薪ストーブと暖炉は、素材や構造、煙突の配管、熱効率や暖房機能などの点で大きく異なります。
設置する際は、煙突の高さや種類、設置場所や換気についても気を配る事が大切です。
薪をもらえるあてがあるのか、薪を置いておくスペースまで準備できるか
近所の人の理解は得られるかどうかなど、事前にしっかりと考えておきましょう。
使用の際は、十分に乾燥した薪を使用するなどにも気を付けましょう。
テンダーハウスでは、お客様一人一人のご要望に添えるよう設計・施工を承っております。
住宅のみではなく店舗の改修・リフォーム工事もお受けいたしておりますので
お気軽に松戸市の設計事務所 テンダーハウスまでお問い合わせください。