様々な窓の使いやすさや性能について松戸市の設計事務所が解説致します!
こんにちは、テンダーハウスです。
開放感のある明るいお家を建てるには窓が大切です!
一口に窓と言っても様々な種類があり
”使いやすさ””採光””通風””防犯性””気密性”なども種類によって変わってきます。
そこで今回は、新築住宅でよく採用される窓の種類やその特徴をご紹介致します。
○新築でよく使用される窓の種類と特徴
🏠すべり出し窓
【施工事例:松戸市O様邸】
取っ手やハンドル部分を掴んで回し、外側に押し出して開けるタイプの窓です。
縦横どちらの角度で開くのかと言う区別で
【縦すべり出し窓】【横すべり出し窓】と分かれています。
●横すべり出し窓
メリット
・雨が吹き込みにくい
開いた窓が屋根のようにかぶさるので、雨の日にも窓を開けやすいです。
・プライバシーが保てる
フロストガラスもしくは型ガラスのすべり出し窓でしたら、少し開いただけでは外から室内は見えません。
トイレや浴室の換気窓など、空気を入れたいけれど防犯面が心配な場所に向いています。
デメリット
・風は入りにくい
どちらかと言うと換気はしにくい窓になります。
通風を重視したいのでしたら、引違い窓など大きく開くタイプの窓の方が良いでしょう。
・掃除しにくい
開口部が小さいタイプだと、内側からの掃除は難しいです。
掃除を簡単にするのでしたら90度くらい開くものを選ぶ事をオススメします。
●縦すべり出し窓
メリット
・風を取り込みやすい
縦すべり出し窓の最大のメリットは風を取り込みやすい形状にあります。
家に沿って風が吹いている時、引違い窓ではなかなか風が入ってきにくいですが
縦すべり出し窓ならガラスに風が当たってうまく室内へ取り込む事が出来ます。
・掃除がしやすい
90度程開くタイプでしたら窓の外も掃除しやすいです。
同じ縦長の上げ下げ窓は掃除しにくいのでここが大きく違う点ではないでしょうか。
デメリット
・強風で煽られる
風をキャッチするという事は、逆にいうと突風や強風には弱い構造という事になります。
高層でない限り神経質になる必要はないですが
半分開けた状態でロック出来る機能が付いていると安心です✨
🏠引違い窓
【施工事例:松戸市O様邸】
2枚の窓ガラスを左右に引いて開閉するタイプの窓です。
窓と聞くと、この形を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
旧来の住宅で最も多く使用されていたタイプになります。
メリット
・サイズが豊富
どんな場所にも使用しやすく、サイズが豊富で低コストなのが引違い窓です。
開口部が大きく取れるので、庭へと出入りする掃き出し窓としてもよく使用されます。
スッキリ見せたい時には、床との段差がない
ノンレールサッシを選ばれるのもオススメです。
・簡単に開閉出来る
横にスライドするだけなので、お子様からご高齢の方まで簡単に使用する事が出来ます。
大きく開いたり、小さな隙間だけで開けられたりと
開閉具合を調整出来るのもメリットです。
・通風と採光性が抜群
大きく開いてたっぷりと空気を取り込む事が出来ます。
大きなサイズもあるので、自然光で明るくしたいリビングなどにも最適です。
デメリット
・すべり出し窓と比較して気密性が低め
左右に滑らせる引違い窓では、どうしても左右に隙間が空きやすくなります。
・防犯性が不安
大きく開くので、外からの侵入を防ぎにくいというデメリットもあります。
ロックをし忘れないようにしましょう。
🏠上げ下げ窓
【施工事例:柏市M様邸】
2枚の窓ガラスを上下にずらして開けるタイプの窓です。
洋風建築でよく見られるタイプになります。
メリット
・洋風でオシャレな家
上げ下げ窓は欧米で使用される事が多く、洋風な外観の家にオススメです。
気密性も高く、外の暑さや寒さ、騒音などの影響を受けにくい家造りに繋がります。
・防犯性が高い
縦長で横幅が狭く開閉もしづらいので、外部から侵入しにくいメリットもあります。
より防犯性を求めるなら、小さめサイズでロックが空けにくいものを選ぶと安心です。
デメリット
・価格が高め
左右の引違い窓と比較すると価格はやや高めです。
・2階以上は掃除しにくい
室内から掃除しようとすると、ガラスの外側は1面しか拭く事が出来ない為
2階以上に設置される場合には掃除が少し大変になります。
・開閉が難しい
小さいお子様やご高齢の方には開閉しにくいかもしれません。
しかし逆に、お子様が勝手に開けて落下する危険が少ないとも言えます。
🏠FIX窓
【施工事例:流山市A様邸】
窓枠と窓ガラスが完全に固定され、開閉が出来ない窓の事です。
採光、眺望を目的として設置します。
吹き抜けやテレビ面上などによく採用されています。
メリット
・費用が安い
開閉機能のある窓に比べて費用は比較的安くなります。
・デザインが豊富
FIX窓には、丸型や台型など色々なデザインがあります。
窓枠や鍵などもないので、お部屋の中も外観もスッキリと見せる事が出来ます。
・防犯性が高い
開閉しないので、ガラスを割られない限りは外から侵入される心配がありません。
小さなお子様が落下する心配もないので、2階以上の高い位置にもオススメです。
デメリット
・開閉出来ない
開閉できないので換気したい場所には不向きです。
掃除も片側からしか出来ないので少し手間がかかります。
🏠スリット窓
【施工事例:千葉県N様邸】
縦横に細長い形状の窓です。
スタイリッシュでオシャレな印象を演出する事が出来ます。
メリット
・空間が広く感じられる
天井高が低めの住宅でも縦のラインが強調され
室内の圧迫感を軽減出来る為、空間が広く感じられます。
・空間がオシャレになる
空間のアクセントとなり、デザイン性の向上が期待できスタイリッシュな演出が出来ます。
・外から中の様子が見えにくい
外から家の中が見えにくく、隣家や通行人からの視線を遮りプライバシーを守る事が出来ます。
デメリット
・採光が十分に得られない場合がある
横スリット窓に比べて採光が得にくく、周囲の建物や時間帯によって光が入りにくい事があります。
・家具のレイアウトが制限される
家具の配置場所が制限される事があり、家具によっては窓がふさがれ
採光や通風を十分に得られない事があります。
🏠内倒し窓
外側を軸にして室内側へ倒して開くタイプの窓です。
窓の開閉に制限がある場所に使用されます。
メリット
・隣家とのスペースが不要
室内側に倒すので、隣家とのスペースが狭いもしくは家の外に障害物がある
などの場合でも設置する事が出来ます。
・防犯対策や落下防止になる
ストッパーが付いていて小さくしか開かないので
お子様の落下防止や防犯対策にも効果的です。
トイレや浴室など、換気は必要ですがあまり大きく開けたくない場所に向いています。
デメリット
・カーテンは邪魔になる
内側に開くのでカーテンやブラインドなどは設置しにくくなります。
視線が気になる場合はフロストガラスもしくは型ガラスなどを選ぶようにしましょう。
🏠外倒し窓
内倒し窓とは逆に、外側へ倒して開くタイプの窓になります。
煙や湿気を逃がす窓として高い位置に取り付けられる事が多くあります。
メリット
・空気が外へ流れる
お部屋の空気が外へ流れる形状で、煙や湿気をスムーズに逃す事が出来ます。
・防犯対策や落下防止になる
内倒し窓と同様に、一定以上に開かないようにするストッパーが付いているものが多く
プライバシー保護や防犯性が高いです。
デメリット
外側にスペースが必要
内倒し窓と比較すると、外側にはある程度のスペースが必要になります。
🏠掃き出し窓
【施工事例:野田市Y様邸】
ほうきなどで掃除の際に室内から外に掃き出す事から
床から天井付近まである大きな窓の事を掃き出し窓と言います。
庭やベランダなどに面した場所に取り付け、窓から直接出入りする事が出来ます。
窓の開閉形状としては、引違い窓にするか
人の出入りする部分を開き窓にして残りをFIX窓にする事が多いです。
メリット
・出入りがしやすい
掃き出し窓は、床から頭上までの高さがある大きな窓です。
その為、窓から続くベランダや庭への行き来がしやすく
大きな家具を搬入する際にも便利です。
災害時には、玄関以外の脱出経路となり、避難がしやすくなります。
屋外の地面と段差がある場合には
ウッドデッキやステップ、スロープなどを活用すると出入りがしやすくなります。
・風通しが良くなる
腰高窓と比較すると、サイズが大きい事から日の光を取り入れやすく風通しも良いです。
また、陽当たりの良い南向きの場所に設置し
反対側の北側に高い窓を設けると採光と風通しの両方を確保しやすくなります。
・開放感がある
出入りのしやすさや採光・風通しの確保、
外の景色が見える事により開放感が生まれます。
一面を壁に囲われているよりも部屋が広く感じられるといったメリットもあります。
デメリット
・プライバシーや防犯面が心配
窓が大きい程、屋外から家の中の様子が見えやすく
プライバシーの確保や防犯面で不安を感じやすくなります。
プライバシー確保の方法としては、目隠しフェンスやカーテン(ミラーレースカーテンなどもある)を設置すると良いですよ。
防犯面に関しては、防犯ガラスを選ぶ事や補助錠(メインの鍵とは別に設置する鍵)で
侵入しにくくする方法があります。
・暑さや寒さなど外気の影響を受けやすい
窓は建物の熱の出入りに大きな影響を及ぼします。
夏は蒸し暑い空気、冬は冷気が出入りしやすい為
断熱性や冷暖房効率が下がる要因になる事もあります。
その為、二重サッシや樹脂サッシ、Low-Eガラスなど
断熱性の高い窓を取り入れると良いですよ。
手軽に外気の影響を遮断する方法として、断熱シートを活用するのもオススメです。
・防音性が下がる
掃き出し窓は、開口部が大きい事から音を通しやすく
内外に音が漏れやすいというデメリットがあります。
解決策としては、二重サッシにする事が挙げられます。
窓の内側にもう1枚窓を設置する事で防音性を高める事が出来ます。
🏠腰高窓
【施工事例:千葉県N様邸】
腰から上の高さに取り付けられるタイプの一般的な窓です。
採光や通風を目的として取り付けられます。
メリット
・防犯性が高い
腰高窓は外部に出れる構造ではないので、侵入者が掃き出し窓と比較して圧倒的に入りにくい構造になっています。
・家具の配置がしやすい
掃き出し窓はベランダなど外部との出入口になるので、そこに物を置く事は出来ません。
しかし、腰高窓は壁の高さの中程までなら家具や家電を置く事が出来ます。
・冷暖房効率が高い(電気代の節約)
腰高窓ならガラス部分の面積が小さくなります。
その為、掃き出し窓と比較すると外気の影響を受けにくく
冷暖房効率が良くなります。
デメリット
・窓から出入りが出来ない
出入りを目的としていないので、内外への出入りが出来ません。
🏠折りたたみ窓(フォールディング窓)
窓をパタパタと折りたたんで全開出来る窓です。
イメージとしては、クローゼットの扉のような開閉方法となります。
メリット
・大きく開ける
開口部を大きく取れる事がメリットです。
引違い窓は引き込み部分が必要ですが
折りたたみ窓でしたら壁面いっぱいに開く事も可能です。
庭やテラスとの間の掃き出し窓に使用すると
非常に開放感のある空間を造る事が出来ます。
デメリット
・価格が高め
同じサイズの引違い窓に比べると価格は高めになります。
色やデザインの種類も少なめとなっています。
・指を挟む危険性がある
折りたたんだ部分に指を挟む恐れがあります。
指を挟んでも怪我をしにくい構造になっているものを選ぶと安心できます。
○非防火・防火の違いにも注目しましょう!
住まいの安全を守るのに効果的なのがガラスに金網が入った【防火窓】です。
非防火のガラスは火災が起きると熱で変形して割れてしまうので
一気に外の空気が入ってきたり、隣家へ延焼する危険があります。
防火窓はガラスが熱で変形する事を防ぐ為
火災の被害が広がるのを抑えてくれます。
特に建築基準法で定められた防火地域・準防火地域では
延焼の恐れがある部分に防火仕様の窓を使用しなければならない、という決まりがあります。
新築住宅を建てる際、もしくはリフォーム・リノベーションを行う際には
窓のデザインだけではなく防火性能についてもチェックしましょう。
いかがでしょうか?
今回は様々な窓の種類を紹介致しました。
採光や通風、掃除のしやすさ、防犯性等を考慮し必要に応じたデザインの窓を選ぶ事が大切です。
窓の選び方は住宅性能や快適性も左右するのでしっかり検討しましょう。
しかし、「この場合にはどのような窓にしたらいいの?」
と悩む方も多いのではないでしょうか?
テンダーハウスでは、月に1度無料相談会を開催しております。
新築に設置する窓はどのようなものが良いのか
リフォームを検討しているが採光の取り入れやすい窓にしたい、など
お気軽に松戸市の設計事務所・テンダーハウスまでご相談ください。