注文住宅で最も使用されている木材の特徴について松戸市の設計事務所が解説致します♪

こんにちは、テンダーハウスです。

 

生活の中で空き地に建築されている住宅を見かける事がありますよね。

建築中の住宅を見ると沢山の種類の木材が使用されているのが分かります。

同じ木材に見えても、硬さやしなり、見た目の良さなど

”柱” ”梁” ”床”など使用する箇所によって使われる木材は違います。

注文住宅を徹底的にこだわる方の中には

木材の種類が多くてどれを選んだらいいのか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、注文住宅でよく使用される木材の特徴について解説させて頂きます。

 

🏗建築材料に木材が選ばれる理由

 

マンションだと鉄筋コンクリート造や鉄骨造などが多いですが、戸建住宅の場合は木造が主流です。

戸建住宅において木材が使用される理由はいくつかあります。

木材には”他の材質に比べて軽い” ”湿度の調整を自然に行う” ”断熱性が高い”などの特徴があります。

また木が燃えやすいのは事実ですが、木は温度が上昇しても変形しづらい素材です。

理由としては、木が燃えて表面が黒く焦げた所を”炭化層”と言います。

炭化層が出来ると熱が内部に伝わりにくくなり

更に酸素の供給も断たれる為、なかなか燃え進まなくなります。

ある程度の厚みのある木であれば、燃え進む速さは1分間に0.6㎜程度です。

一般的な木造住宅で使用される柱や梁は10㎝以上の厚みがある為

例え30分間火に晒されても、表面から2㎝弱は焦げてしまいますが

内側のほとんどの部分は残ります。

この為、万が一火災が合った際にも避難の時間を確保する事が出来ます。

 

🏗3つに分けられる住宅用木材

 

家造りに使用される木材には大きく”構造材” ”造作材” ”床材”という

3つのカテゴリに分ける事が出来ます。

もう少し細かく言えば”建具材”や”下地材”などもありますが

家造りにおいては上記3つを理解しておけば最低限は大丈夫でしょう。

 

🏗構造材

 

構造材とは”柱” ”梁や桁” ”土台”など、家の骨組みに当たる部分に使用される木材の事を言います。

家造りにおいて最も重要な部分となります。

 

🏗造作材

 

造作材は建物内部の仕上げ材・取り付け材の事を言います。

天井や床、階段の他、和室の鴨居や敷居など、

もしくは洋室のドア枠やケーシング、笠木などに使用され”化粧板”とも呼ばれます。

一般的に造作材は建築の骨組みが完成してから用いられます。

建築の構造には直接関係しませんが、人の目に触れる場所で使用される事から

構造材よりも高価になる傾向があります。

 

🏗床材

 

フローリングなどの床に使用される木材の事を言います。

直接人と接する部分なので床材にこだわる方は多くいらっしゃいます。

 

🏗住宅建築に使用される木材の種類と特徴

 

実際に使用されている木材の種類や特徴についてご紹介させて頂きます。

 

🌳檜(ヒノキ)

総檜造りの家と聞くと、高級そうなイメージを浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

檜は昔から日本で使用されている、構造材や内装材として広く活用されている木材です。

かなり高価な部類に入る木材なので、使用する箇所を限定しているハウスメーカーや

工務店も少なくはありません。

檜は、伐採すると強度が高くなり、耐久性に優れているのが特徴です。

水やシロアリにも強く、その高い耐久性から社寺建設にも使用されています。

また、檜にはリラックス効果のある【ヒノキチオール】という精油成分が含まれており

お風呂場などにも使用されています。

 

メリット

○高い耐久性がある

世界最古の木造建築である法隆寺が約1300年を超える年月を経ても美しい姿を保っているのは

檜を使用しているからこそ、と考えられています。

○抗菌効果抜群

檜にはシロアリやダニを寄せ付けない特性や抗菌効果のある成分が含まれています。

また、菌などの発生を抑える効果がある事も分かっています。

○癒し効果でリラックス出来る

檜は癒し効果のある【フィトンチッド】を多く発散しています。

○寝付きが良くなる

檜の香りに含まれる【セドロール】という物質には、眠りを良くする効果があります。

 

デメリット

○費用が割高になりやすい

建材に適した高品質な木材である事や杉などと比較して生育に時間がかかり

育てる際にお手入れに手間がかかる事から割高になる傾向があります。

○着色が難しい

檜は色を吸収しにくい素材の為、木目の質感をそのまま生かした仕上げをされる事が多いです。

○独特の香り

檜には独特の香りがあります。

その香りを心地よいと思われる方が多いようですが

中にはこの香りを苦手と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

🌳杉(スギ)

戦後、政府主導で杉の植林運動が広がり、国内を代表する木材へと成長しました。

杉は生長が早く日本全国に杉林がある為、安い価格で販売されています。

杉は檜に比べ柔らかく、あらゆる部材に加工する事が出来るので

構造材だけでなく造作材や建具など、幅広く使用されている木材です。

 

メリット

○芳香性

杉の芳香性は特筆すべきメリットの1つです。

特に杉の無垢材が良く香ると言われていて、森林浴をしてるような気分になれ

”血圧” ”脈拍” ”交感神経活動”などを低下させ、リラックス効果を生み出してくれます。

○耐久性と美しさ

昔の建造物にも使用される杉ですが、多くの建物に採用されてきた理由として耐久性があります。

また、重量が軽く加工しやすいという側面はもちろん

経年劣化により木目が濃くなり、独特の重厚感も出てきます。

これにより和風な雰囲気やナチュラルな雰囲気など様々なインテリア空間の演出に役立ちます。

○カビに強く調湿作用がある

杉は調湿作用が高く、樹脂による耐水性の高さから

腐敗やカビに強く、快適な住宅を建築するのに最適な木材と言えます。

 

デメリット

○傷が付きやすい

やわらかで丈夫な杉ですが、傷つきやすいというデメリットがあります。

傷の付き方によっては棘が立ってしまう場合もある為

杉の床で椅子などを使用する際は対策を行いましょう。

○アレルギーに注意

木材として使用する分には、花粉症への影響はほとんどありません。

しかし、過度の杉アレルギーをお持ちの方は

杉がある空間にいる事でアレルギー症状を引き起こす可能性もある為注意しておきましょう。

 

🌳松(パイン)

松は一般的にパイン材と呼ばれています。

建築に使用される松には多くの種類があり、そのほとんどが海外から輸入されたものです。

”レッドパイン” ”ホワイトパイン” ”イエローパイン”といった種類がありますが

建築木材として多く使用されるのは”赤松(レッドパイン)”になります。

この赤松は、少し赤い色合いが特徴で、綺麗に木目や節目が出る事から

化粧梁やフローリング材に使用される事が多いです。

一般的に赤松はやや硬くホワイトパインはやや柔らかく、樹皮に近い箇所はカビが生えやすいという特徴があります。

※松は種類によって特徴が異なる為、注意してください。

 

メリット

○1年を通して快適に過ごせる

木材は熱伝導率が低いので、触れていても急激に体温が奪われる事がありません。

その為、床材に使用すると冬でも裸足で過ごす事が出来ます。

○価格が安い

松は無垢材の中では比較的流通量が多く安価です。

○香りが良い

香りは針葉樹と広葉樹では、針葉樹の方が強いと言われています。

松の香りにはリラックス効果を与える【フィトンチッド】が含まれており

消臭や抗菌作用があるだけでなく安らぎを与えてくれます。

 

デメリット

○傷が付きやすい

柔らかく良くしなり、加工がしやすいという松のメリットは

同時に表面が傷付きやすいというデメリットにもなります。

ひっかいたり、何か物を落とした時に傷が付く可能性があります。

強度が必要な部分には使用しない方が良いでしょう。

 

🌳桧葉(ヒバ)

檜や杉程の知名度はありませんが、桧葉も立派な国産の樹木です。

別名”アスナロ”や”アテ”という呼び方をしている地域もあります。

特に青森桧葉が有名です。

湿気や水に強いのが桧葉の大きな特徴になります。

桧葉の樹脂には、殺菌成分【ヒノキチオール】が含まれており、殺菌効果があります。

この殺菌効果により、シロアリに強い木材として土台に使用される事が多いです。

 

メリット

○防湿効果がある

上質な桧葉のチップは防湿剤として用いられる事があり、優れた効果を発揮します。

○消臭・脱臭効果がある

害虫を寄せ付けない桧葉は、不快な臭いにも効果を発揮する事が分かっています。

 

デメリット

○変形が生じやすい

桧葉はまっすぐに伸びているように見えても途中でねじれているものも多く

樹木の断面が円形ではないものも存在します。

○コストが高い

桧葉の育成スピードは遅く、幹の直径が70㎝程度になるまでに300年程の歳月を要します。

桧葉は極めて優れた建材ではありますが、育成に時間がかかってしまう分

コストも高くなってしまう傾向があります。

 

🌳楢(ナラ)

国内では楢、海外ではオークと呼ばれている木材です。

安価で仕入れる事が出来る木材なので、日本の住宅にも広く使用されています。

”ホワイトオーク”や”レッドオーク”などの種類があります。

傷が付きにくく、耐久性が高い事が特徴です。

美しい木目が出る為、フローリングとしても使用される事も多い木材です。

お酒やウィスキーの樽にも使用されており、それだけ強度が高い木材だと言う証拠です。

 

メリット

○耐久性が高い

物を落としたり、キャスターなどで擦ったりしても傷が付きにくいというメリットがあります。

○耐水性に優れている

楢の床材は耐水性にも優れており、飲み物や食べ物を落としてしまった時にも染みになりにくいです。

○価格が安い

楢は広葉樹の中でも比較的安価で仕入れやすい木材です。

しかし木目によって値段は変わるので、中には高価なものもあります。

○伸縮が少ない

楢は調湿作用があるものの、それによる伸縮の幅は小さいです。

 

デメリット

○割れや反りが生じる

楢の床材に限らず、木材は割れや反りが発生します。

 

🌳欅(ケヤキ)

欅は檜と並ぶ高級木材です。

高価である為、気軽に使用するのは難しい木材と言えます。

硬く丈夫なので大黒柱や床材など、家の主要部分の木材として使用される事が多くあります。

綺麗な木目を出す事から人の目が付きやすい箇所に部分的に使用するのが一般的です。

 

メリット

○大黒柱や柱に最適

欅は非常に硬く、強靭という特徴があります。

その丈夫な木材の特徴を生かし、家の建築では現しの柱や家具など目に見えるものに使用される事が増えています。

○リフレッシュ効果がある

消臭効果や抗菌性を持つ香りの成分が含まれているのが魅力です。

○伝統的な木目

欅の語源は、際立つ、美しい、などです。

茶色やオレンジを含んだ色味はそれぞれの欅の木によって異なる美しさを表現します。

 

デメリット

○加工しづらい

欅は他の木材と比較しても丈夫な事が特徴になりますが

その反面、硬いので加工には適していないと言われています。

 

🌳栗(クリ)

最近はあまり使用される事も少なくなった栗の木材ですが

古くから日本住宅に多用されていた木材の1つです。

硬く丈夫である事が栗の特徴です。

害虫に強く、耐水性がある木材なので、キッチンなどの水回りでも使用されます。

しかし非常に硬い木材の為、乾燥に弱く割れやすいと言う特徴もあります。

 

メリット

○湿度に強い

栗は水分に強く硬い素材なので、無垢材の中では水回りに向いている木材と言えます。

○オイル塗料との相性が良い

しっかりとした木目が特徴の栗は、塗装をしても木目が損なわれず

様々なテイストに合わせる事が出来ます。

 

デメリット

○変色の可能性がある

栗には【タンニン】という成分が含まれています。

タンニンによって徐々に黒色のように変色したり褐色に変色する特徴がありますので

変色を踏まえて塗料を選ぶようにしましょう。

※水性塗料で変色する事があります。

 

🏗無垢材と集成材

 

🌳無垢材とは

伐採した1本の樹木から切り出した木材の事を言います。

その為、無垢材は生きており呼吸もすれば湿度を自然と調整する能力があると言われています。

天然の木材なので、湿気を吸って膨張、収縮をする為

割れてしまう、反りが出てしまう、と家の不具合を起こす原因となる事もあります。

それに1本の樹木から切り出すので、希少価値も高く集成材と比較すると割高になります。

 

🌳集成材とは

集成材とは複数の木材を割れなどの欠点を取り除き接着剤を付けプレスし

1つに組み合わせた膨張や収縮が起こりにくい加工木材だと思ってください。

10年程前までは、木材を組み合わせる際に使用する接着剤に有害な部室が含まれており

それがシックハウス症候群などの要因になると言われイメージを下げておりましたが

建築基準法で有害物質の使用について規制がなされており

以前と比較すれば建材は安全になっていると言われています。

シックハウス症候群に関しましては下記をご覧ください。

新築はシックハウス症候群になりやすいの?そんな疑問について松戸市の設計事務所がお答えいたします。

 

いかがでしょうか?

 

住宅建築で使用されている木材の種類は非常に多く

それぞれ特徴がある事をご紹介致しました。

比較的安価な杉にも高級なものもあり、予算やどういった建物にするのかによって

使用する木材は変わってきます。

木材の特徴を掴んでおけば、高級な物を使用しなくても

良い住まいを造る事が出来るので建築の前に一通り調べておきましょう。

 

テンダーハウスでは、お客様一人一人に寄り添った住宅造りを自社一貫で承っております。

また、月に1度の無料相談会も開催致しておりますので

お気軽に松戸市の設計事務所・テンダーハウスまでお問い合わせください。